【内容紹介】
＜特集：原因不明の腰痛を治す＞腰痛はcommon disease（ありふれた病気）と言われます。それを実証するように、国内で推定2800万人がその痛みを抱えているというアンケート結果も出ました。そしてその多くが痛みを抱えながらドクターショッピングしている･･･。その現実に対して鍼灸は何ができるか？アプローチの仕方は？本号はその方向性を模索しました。

【目次】
＜口絵＞
『大明琢周叟家伝図法師』の出現─吉田流と匹地流の分派の謎を解く絵巻─/長野仁
・口絵解説
琢周流・匹地流・吉田流の関係性について（１）─『大明琢周叟家伝図法師』と『是好巻』の比較─/長野仁

＜特集＞原因不明の腰痛を治す
■座談会
原因不明の腰痛に医療者としてどう臨むか/谷川浩隆,粕谷大智,長沼良和,遠藤彰宏
■アラカルト
・非特異的腰痛の病態に応じた鍼灸治療 ～運動器と脳の機能障害との共存～/粕谷大智
・異なった理論体系の腰痛治療/佐野善樹
・腰痛の中医学的鑑別と治療/若杉寛
・鍼灸臨床において痛みをどのように捉えるか？ ～腰痛を題材に痛みの診療を考える～/伊藤和憲,内藤由規
・脾経腰痛を陰陽のバランスで治療する/吉川正子
・火針と運動針による腰痛治療/北川毅
■寄稿
尤度比（LR: Likelihood Ratio）を臨床に活かす/遠藤彰宏

＜リポート＞
グループホームで認知症治療/編集部

＜寄稿＞
・腰痛患者におけるトリガーポイントの選穴の検者間信頼性テスト「Intertester Reliability of Judgment of the Presence of Trigger Points in Patients With Low Back Pain」論文の重要性/岡村麻生,七堂利幸
・認知症周辺症状に対する吉村式擦過鍼法その後/吉村春生
・フランス領レユニオン島と鍼灸/ヴァンサン・モロー

＜書評＞
■日本人が書いた中医鍼灸実践マニュアル 下巻/金子朝彦
■技芸としてのカウンセリング入門/藤井里佳

＜連載＞
■身近に！漢方９
ムギ/室生真千子
■仕事の流儀１
中医学・漢方・鍼灸のコラボレーション/鈴木功,鈴木睦美
■ブレイクタイム３８
ユダヤ人実朝事件/尾川裕子
■生産地フィールドワーク余話（中編）
韓国の蓬ともぐさの中心地・江華島を訪ねて/形井秀一
■鍼灸技術の構築に向けて４
実践的臨床研修を行う浅川ゼミ―東京医療福祉専門学校鍼灸研究科/浅川要
■栄養学のはなし８
ミネラルの栄養/片山洋子
■口伝の意味（後編）
命を守る知恵/井戸理恵子
■実録AcuPOPJ 普及啓発作業部会４
多様な受け手に鍼灸情報を配信することの難しさ/山下仁