商品説明
【内容紹介】
今号の臨床特集は「睡眠」です。電気が開発され各段に快適になった生活を喜んだ時代から、日本は今や自然のサイクルとかけ離れた“不眠大国”と言われる状況へ進んできています。生活習慣病をはじめとする心身の不具合も睡眠の質がベースに潜み、疾患を治療するだけでは根本治療にならないこともわかってきました。では、良い睡眠を実現するにはどうしたらいいか。睡眠のメカニズムを始めとする東西両医学からの指摘とともに、鍼灸あん摩マッサージ指圧・漢方など非薬物療法によるアプローチを紹介しました。
あとはとき13号:日本では、少なくとも江戸時代から視覚障がいの鍼師が活躍し、将軍の治療をする者もいました。現代のあはき業界では、晴眼者と視覚障がい者が同じカリキュラム・同じ資格で活動しながら、日常的な接点は乏しいように思われます。共に業界の未来を考えるために、視覚障がい者団体や支援教育などに携わる先生方にお話をお聞きしました。
誌名『Tehamo』は、「て」「はり」「もぐさ」を意味する造語です。あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の皆さまに向けて情報を発信していくこと、そして医療者の皆さま、患者さんたちとつながるツールでありたいとの思いを込めています。
誌面は、臨床と時事の 2 部構成になっています。臨床面では『鍼灸Osaka』を、時事面では『あとはとき』を踏襲・発展させています。
【目次】
<口絵>
『竹門文明口訣』
『竹門文明口訣』について/横山浩之
■点描
睡眠の質不良により生活習慣病患者の腎機能悪化のリスクは2倍に増加する/小山英則
■トピック コロナ禍で考えたこと
コロナ禍における鍼灸(師)の役割~東京大学医学部附属病院におけるcovid-19の感染制御に携わる医療スタッフのための『鍼・灸ケア』から~/粕谷大智
<治療院訪問>
はりきゅう・アロマ『あんずの種』:須藤隆昭先生/編集室
<特集>睡眠障害を治療する
■座談会
睡眠障害への鍼灸治療の現状と展望/伊藤和真,藤田洋輔,山崎翼,高士将典
■基礎講座-1
現代人の不眠・睡眠障害と生活習慣病/澤渡浩之
■基礎講座-2
オレキシンと漢方・鍼灸治療/塚田愛,渡辺大士,渥美研太,佐藤弘敏,砂川正隆
■ケーススタディ
睡眠障害に対する東洋医学的アプローチ/伊藤剛
筑波技術大学東西医学統合医療センターにおける睡眠障害の患者状況と鍼灸治療/櫻庭陽,吉川一樹,村山圭祐,鮎澤聡
慢性的な痛みの改善により、睡眠障害が改善された症例/向井雄高,寺田憲弘,野瀬由圭里,牛田健太,大川真駒,坂本正,高村光幸,川喜田美穂子,横地歩,丸山一男
慢性的なふらつきと不眠の症例/橋本厳
がんサバイバーの睡眠障害と鍼灸治療/江川雅人
肝病理を侮ることなかれ/金子朝彦,北上貴史
森ノ宮医療大学における睡眠に対する鍼灸セルフケア研究の現状/鍋田智之,松熊秀明,堀川奈央,宮武大貴
睡眠不足(不眠)への養生と漢方薬「酸棗仁湯」の効用/平地治美
■コラム
「不眠大国」に望まれる非薬物療法/津田篤太郎
妊婦さんの睡眠障害への対応と予防について/高橋節子
睡眠障害と私の鍼灸治療~百会の置鍼、天柱・風池への刺鍼と魚釣り~/尾?朋文
出張・訪問マッサージ治療の現場から~不眠と環境~/長沼良和
過眠(ナルコレプシー)について/田中勝
<寄稿>
切手に見る東洋医学『伏羲』・『神農』/浦山きか
<連載>
■プロフェッションへの道 Vol.2
臨床レクチャーNo.3 治療者の養生はどうする?/宮川浩也,戸ヶ崎正男,田中耕一郎,駒澤愛
■誌上カンファレンス リエゾンして悩み解決! No.2
ぎっくり腰の治療 /佐藤正人
■口絵より特別掲載
香川修庵『順受居類稿』3/横山浩之
■鍼灸師の鍼灸師による鍼灸師のための疫学 第6回
研究デザイン(2)コホート研究/松木宣嘉
■『鍼灸甲乙経』を読む4
『甲乙経』序と「史志書目」をよむ/浦山きか
■ブレイクタイム67
誰そかれ!/尾川裕子
■身近に!漢方38
ウメ/緒方千秋
<代田賞>
第46回代田賞論文募集・アンケート結果報告/代田賞選考委員会
<あとはとき13号>
■特集
あはきと視覚障がい
■インタビュー
見えないことによるハンディは一様ではない/佐々木実
大切なのは社会参加すること/逢坂忠
支援教育と理療科教育-職域の拡大に向けて/郡司弘子
未来に向けて-選択肢はいくつもある/喜多嶋毅
■JLOM
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